ジョブホッパー誕生の瞬間!自分を過信して転職に失敗したミドルの話

自分はなんて不幸な人間なんだ?なんでこんなにも運が悪いんだ?って思ったことはありませんか?
私自身、今はこうして転職支援などと偉そうなことをやっていますが、20代の頃はいわゆるジョブホッパーと呼ばれていました。
若気の至りで転職。
自分ほど一生懸命頑張っているなら、どこの企業でも引く手あまただと勘違いした人間は、一度転がり始めた坂から逃れることはできません。
職場の先行きに不安を覚え転職を考えたのが始まり
こんにちは。現在はしがない塗料製造工場で働いているjamakusazubora、43歳男性でございます。
私は大卒後約4年間は無職、その後もせっかく就職するも自分の能力を過信しすぎて失敗の連続で今日に至りました。
私が35歳ぐらいの頃、当時働いていた塗料調色工場は入社した時から業績が思わしくなく、入社していきなり末端の社員は給料3%カットの制裁を受る始末。
もう泣けてきますよね?
工場内は当然の如く決して働きやすい職場とは言えず、業績が悪いため満足な設備投資が行えないどころか故障箇所があっても迅速な修繕ですぐ現状復帰とはいかず、ごまかしながら対応する惨状が続きました。
当時若手社員でありました私を含め数人は、ことあるごとに緊急首脳会議ならぬ緊急飲み会を開催。
こん職場に居ても結婚できるだけの給料をもらえないし、転職しかない意見で満場一致したのを覚えています。
私自身もこの塗料調色の仕事は全くの単純作業の繰り返しで、果たして転職して他でやっていける実力がつくのか実感が全く湧きません。
しかも塗料を扱う工場がゆえに火気厳禁です。
冷暖房が禁止なのに加えて、体力勝負です。
若い時はそれでもいいけど、加齢するにつれだんだんやっていけそうにないと漠然とした将来不安から、次は手に職をつけたいのが大まかな動機でした。
そしてそのような指針が出来上がりますと、当時まだ若かった私はどんな手段を使ってでも早急にこの職場を脱出したい、脱出ありきの一心で特に次の職場がどうだとかあまり細かいことを考えずに転職活動を開始。
当時まだ私はIT音痴でしたので、専らハローワーク通いメインで仕事探ししていました。
条件が悪くても人間関係が良好な職場を去る切なさ
給料面や工場のハード面に加えこの頃の私は、この職場まではかなり遠距離通勤をしていました。
総合的に見れば早急に脱出したい職場ではありましたが、名残惜しいと感じていたところもなきにしもあらず。
当時の工場長が放った、私が入社間もなく同世代の社員数名集めて行った新入社員安全教育の場で、「君たちは私にとってかわいい息子のような存在です。」との印象深い名言。
また現在もそうですが、私は当時からも長らく草野球に興じていており、工場長も野球の腕が達者であったため休み時間は専ら私とをキャッチャーボールです。
人生の大先輩として的確なアドバイスをいただいたりして可愛がってもらえました。
その他この会社は残業がほとんどなく、休日もしっかりしていて、その点においては本当にホワイトな部分も多々ありましたから捨てがたく思いました。
職場を去るイコールこんな日常生活も捨ててしまうのかとも思うと、何か申し訳ない気分になったことも時たまありました。
次の職種が向くのか向かないのかそれ以前に、果たして運悪くこの生活と相反するブラックな職場に転じてしまったらどうなってしまうのか?
これまで積み上げてきたキャリアが台無しになってしまうのか不安もありました。
簡単に面接まで進めでデキるサラリーマンと勘違い
私が転職しようと決心した頃には、それこそ死物狂いで転職雑誌の立ち読みや図書館に行って転職に関する書物を読み漁ったりしていました。
そこには、「在職中の人は勤務時間中に面接に行くのは気が引けるので、可能であれば夜間や休日に面接してもらえるか交渉してみよ。」とのフレーズ。
実際私はバカ正直に、在職中のため時間外での面接を希望したところ、時間外に対応してもらった企業も数社ありました。
正直、転職情報誌なんて信じていませんでしたが、まんざら嘘を書いているわけではないと感心しましたね。
現在では、応募先に必要書類を送って書類選考を受けて面接に行く手順が主流ですよね?
でも当時の私は応募先に連絡すると、すぐに面接の手配をしていただける企業がほとんどで、私としてもそれが当たり前だと思っていました。
書類選考もなしに面接してくれるんですから、「条件がイイ企業があったら入社してやろう」と比較的楽観視。
従いまして当時の私は、在職アドバンテージをキープしながらの転職活動です。
早急に脱出したいと考えていたものの、工場長との人間関係を捨てるのも忍びない。
もう本当に職場に行くだけで嫌気が差し、上司や同僚のカオを見るのもイヤだ、塗料を見るのもイヤで切羽詰まった程の心境でもありません。
しかも悪いことに、事あるごとに面接してくれる自分には能力があるんだと過信。
実際の面接では、今考えても恥ずかしい高飛車な言動を繰り返していました。
ロクに調べもせず入社した転職先が地獄だった件
当時私は、面接で自分の能力を過信し完全に自分を見誤っていました。
いくら職場で上司からいい評価をいただいたところで、次の職場では全くのゼロからのスタートになる意識が当時の私にはありません。
転職前に働いていた塗料調色工場は、ある程度の人数がいるため担当制、分業制でした。
しかし、次の転職先は少数精鋭のワンマン社長が全ての職場。
分業制の考えは全くなく、なにもかも自分一人で行わなければならない職場で、入社当初の私はカルチャーショックの連続ですよ。
勤務時間中は事務員さんがいらっしゃいますが、事務員さん一人では対応できないぐらいの電話がかかってくるため新人の私も電話を取り次ぎます。
しかし、入社当初の私は何の電話か分からず、単なるセールスの電話だったり対応に苦慮しました。
それこそ事務所に私一人きりになることもあり、そこに置き薬の営業マンが訪問してくるハプニング的なことも経験しました。
私はこの新しい転職先に入社する前の面接では、例によって時間外に面接していただきました。
時間外とあって会社側と私、双方に話し合える時間がたっぷりありました。
突っ込んだ話ができたといれば聞こえがいいですが、実際ワンマン社長の独演会です。
そして私も給料が低いところを衝かれ、「その問題は当社に入社すれば即座に解決する」心地よい言葉についつい引っ掛かってしまいました。
今思えば、勤務時間中実際忙しそうな時間帯に訪問し、自分が経験するであろう職場の雰囲気を少しでも体感できたらと今でも後悔しております。
そういう作業ができて、職場の雰囲気を体感していれば、誤った転職は免れたかもしれません。
今現在の私は既にこの職場も去りましたが、やはりこの転職失敗はトラウマとして私の中に残っています。
自分を過信しすぎて転職に失敗したミドルの話まとめ
最後に要点をまとめておきます。
- 入社早々給料を減らされ職場の先行きが不安で仕方ない
- 条件は悪いものの人間関係が良く後ろめたさを感じる
- どんどん面接に進める自分をデキるサラリーマンと勘違い
- ロクに下調べもせず入社した転職先はワンマン社長の独断場
転職すれば不満が解消され明るい未来を望んでいたのに、この転職は失敗だったなぁと感じる瞬間のガッカリ感がハンパないですよね。
分かりますよ、その気持ち。
私もかつてジョブホッパーでしたから。
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